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Column 新築注文住宅コラム

住まいづくりのヒント

皆さんは、地震に対して何か対策をとられていらっしゃいますか?
地震対策として、家づくりをするうえで大切なことはふたつ。
ひとつは非常食などの備蓄を置いておくスペースとその場所。
もうひとつは、耐震性です。

耐震

日本は、中国、インドネシア、イランに続いて第4位の地震大国です。中国が世界一ですが、国土面積も広大なので被災確率では、日本のほうが上回っています。
記憶に新しい大規模な地震(震災)としては阪神・淡路大震災、東日本大震災 、熊本地震などがあります。また近頃、茨城・栃木など関東地方を中心に比較的大きな地震が多発しています。
このように地球が生きている限り、日本は常に地震の脅威に晒されています。その日本で、次に起こると懸念されている巨大地震のひとつが「南海トラフ地震」です。
南海トラフ地震は、最悪の場合、死者数33万人以上とも想定されています。政府はこの死者数を減らすため、震度6弱以上の激しい揺れが予想される29都府県、707市町村を防災対策推進地域に指定し、対策の強化を急いでいます。

 ご存知のように、東日本大震災級、それ以上の深刻な被害が予想される南海トラフ地震は、もはやいつ起きてもおかしくない状況です。
 
 よく災害時には三日間耐えしのげるだけの家族分の非常食と水などを備蓄しなければならないとされていますが、南海トラフ地震では最低でも七日間分は必要だとされています。巨大地震で主要都市部に大きなダメージがあった場合、食料などの物資が行き届かず、行政も頼れないことが予測されるためです。では、七日間分の備蓄量はどれだけ必要なのでしょうか。

大人一人につき
・飲料水・・・1日3ℓ×7日=21ℓ・・・2ℓ入りペットボトルで10.5本
・レトルトご飯・・・10~11食
・乾パン・・・3~4缶
・缶詰・・・6~8缶
・ビスケット・・・3~4箱
・板チョコ・・・3~4枚

もし4人家族なら2ℓ入りペットボトルで40本以上が必要とされます。水だけでこの量です。そのほか必要なものを考えると家の中に置けるのかゾッとしますよね。家づくりを考える上で、是非プラン検討時からこのスペースと、その場所を検討してください。
場所は当然のことながらサッと取り出せれる場所が最適です。一番多い意見として『玄関』がありますが、玄関一か所だけに全てを置いておくのは危険です。寝室、子ども部屋など各自の部屋にもを置いておく方が得策といえます。緊急時、分担して荷物を運べますし、一部倒壊がみられても違う場所から取り出せるためです。その他にも屋外の物置、庭など外にも準備しておくと、より安心です。

次に耐震性についてです。家づくりを考え始めたら、建物がどれだけ地震に強いかの目安となる「耐震等級」をチェックしておきましょう。

現在、築15年以上の木造住宅の9割以上で耐震性が不足しているといわれています。阪神淡路大震災では建物の倒壊が原因で亡くなった方は約8割。多くの家が地震に耐えられずに倒壊しました。そして倒れた建物が被害拡大の原因や救助活動の妨げとなりました。倒壊した家の多くは「新耐震基準(1981年改正)」よりも前の基準で建てられたもの。最近の調査でも多くの住宅で耐震性が不足し、防災への備えも足りていないとの結果が出ています。
一方、さまざまな地震を乗り越えるたびに、法整備が進み、技術的にも「より耐震性の高い家」「安心できる家」を目指した開発が進みました。
家具の転倒防止対策、防災グッズなど家の中の備えも大切です。それとともに家づくりの際にできる、地震への備えを考えましょう。


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